繊細は忘れた頃にやってくる


 昨晩。最高品質のお別れ会に出席することができました。

 献花と奥様へご挨拶するスペースだけのシンプルな祭壇。プロが撮った素晴らしい遺影の写真。プロのデザイナーがしつらえた入り口の案内と写真に入ったお名前の文字。プロのケイタリングによって用意された飲み物とフィンガーフード。その名も「BAR MIYAGI」。

 ご挨拶に立つ人が、すべて大人で、すべて話がうまい。そして気持ちがこもってる。奥様はしっかりと病気の経緯と、その中にあった気持ち、病床でも変わらなかったキャラクターを伝えてくれる。

 そこに「居る」のですね、故人が。だから、みなさん、周りがしっかりやる。

 ちゃんと生きた人は、ちゃんと逝くことができるという、佳き旅立ちの式典でした。

 まあ、ワタシは、そりゃもう「業が深い」ので、これは無理(笑)。なので最低限の「演出」は自分で考えておこっと。笑えるようにね。あ、そういえば、前に対談した時にみうらさんの想定葬儀委員長も頼まれた気がするなあ。

 その後、HanaHちゃんがチャリティー込みのアンプラグド演ってたバーに潜入してなごんで終電。こちらもオツでした。

 ふう。と一息入れつつ、情報収集と見張り番と仕事とあれやこれや。とんまなお役所仕事の話と現場にいる人たちから届く数々の手記にやられそうなので、それはひとまず呑み込んで、今夜も串に刺さった何かと東北の酒でもいっときますかあ。草野さんもそうすればよかったのに……って言っても始まらないか。繊細さに欠けるのよねボク。

【今日のTwit Topics】
福ノ上達也さん↓が岩手に乗りこんでてビックリ。やるね福ちゃん。
「@fukunoue いてもたってもいられず今岩手県です。山程色々な物資買って来たけど、どこに行っても一番喜ばれるのがタバコです。東京にいるとタバコなんてって思うけどこれが被災地の今のリアルな声。」

 あ、そうそう。「週刊現代」で、談志さんと巨泉さんが、「石原再出馬」に真逆の連載原稿を入れてます。もちろん前者は応援、後者は叱責。あの世代の割れ方は興味深い。そして「AERA」では野田秀樹さんが怒りの連載降板について書いた原稿掲載。雑誌も余震で揺れてます。