久々に泥水引っ張り出してフーチークーチー


 B.O. Chess: Orig Versions in Cadillac Records

 よかったわあ。『キャデラック・レコード』。主演=ビヨンセ(エタ・ジェイムス役)という感じで伝わっておりますが、まあ、どちらかと言えば、マディ・ウォーターズとレナード・チェスを芯に据えた物語。モス・デフチャック・ベリーがナイスなキャスティング。もちろん、もうひとつの主役はブルース&ロックンロール。そしてテーマは「夢と金」とでも言えばよろしいか。夢金ですな。ざまあみやがれ、宵越しの天ぷら。上げっぱなしときたもんでえ。お侍がとむらいに名前変わるぜえ。おっと、それは落語の方ですよ。コチラの「夢金」は、掴んでも掴んでもやがて哀しき50年代・60年代。映画なので実際のチェス・レコードのヒストリーを大胆に要約脚色しているわけですが、成功と失速の山あり谷あり、人間関係の凸凹具合、黒人が“クロスオーヴァー”することで生じる悦びとプライドと辛抱と破綻は、事実であったろうとご推察。ワタシが『ドリーム・ガールズ』で喰い足りなかったところが、喰い足りている。ヒリヒリするような傷みとでも申しましょうか。これつまりはダイアナ・ロスとエタ・ジェイムスの違いってことか。こっちでのビヨンセの“STONED”芝居は一見の価値あり。詳しくは映画を観よとオススメいたします。

 眠いッス。



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