聖夜前夜独酔独願
メリー・クリスマス。いやまあ、心の底からそう思ってなんかいないですけど、おほほほほ。時候の挨拶をするぐらいには礼儀正しい人間でありますよ。その中庸さが哀しいという説もある。
ディープインパクトとチュートリアルのためにあった、と言って過言ではないでしょう、クリスマスイヴ、24日の日曜日。どこもかしこも人だらけ。その人混みを眺め眺めてひとり煙草をふかしてみるなり喫煙所。どうでもいいことですが、チュートリアルの福田さん(でしたっけ? 上手側、ツッコミね)は、スペースシャワーTVの近藤さんに似ている。いやホント(笑)。わかる人にはわかるはずや!
ちなみにディープインパクトとチュートリアルの共通点は「意外なポジションからまくってくる」ことではないでしょうかしらん。
「笑い飯をさあ もっと見せてくれっつんだ 聖夜深酒」(渡辺祐十畳詩集より)
ちょっと酔って打ってるので、「純情」が「十畳」になってますよ〜。ふがふが。でも、それはそれで悪くない。「十畳詩集」。けっこう広いが、中途半端だよなあ、十畳。だいたい畳の配置があんまり美しくないっす。これが十条となると、横浜、町田と共に昭和50年代のツッパリの皆様のことを思い出す。あの頃ぁ、カツアゲされたなあ、いっぱい。
真心ウィークエンドはご報告済み。「STEP STEADY」とか「I'M IN LOVE」といったフツーの曲に意外とやられる。他の業界人に気づかれないように合唱。47歳なのに。どうなんだろ、やっぱり昭和30年代生まれとしてフォークの呪縛から逃れられないことあるか。ゼンジー北京。元来ひねくれているからストレートパンチに弱いってことか。少し痩せたのでカラダのメタボリック・シンドロームは少しだけ回避した気になっているけれど、ココロの血栓と動脈硬化がちんぱいです。
昨日は、安斎肇さんのチョコベビーズのライヴにも行かず(ま、一回も行ってないんだけどさあ)、クリスマス・パーティでDJDJ!(by ノーナリーヴス)。愉しかったっす。池尻[SIURANA]の皆さん、そしてお客さんの皆さん、敷島も宝島社・関川さんも、そしてみんしるさん(来なかったけどさ!)も有り難うございました。想いをいろいろ馳せました。 DJをしている時間ってさ、結局音楽に触れる時間なわけで、想い渦巻くココロ揺れる。それはつまり無駄じゃない。深夜、物想いの水深の深いところに落ちそうなところを、救われた。ボクらは救い救われ生きるのさ。中年になると救命胴着もうまく使えない。
週末に注文していたDVD『ギャングスター』到着。オススメのぶいしいな映画『あるいは裏切りという名の犬』のオリヴィエ・マーシャル監督の前作。今夜観ます。感想は気が向いたら後日。
まあ、独り言だと思って聞いていただきたいわけですが、なにせ分裂症気味なもので、音楽も映画も「バカ」から「お利口さん」まで、「大サーヴィス」から「無骨」まで、そして「正義」から「悪」まで楽しんでしまうようなのである。そこに「自分」は頑固に「ある」のだが、どこかで「ない」。若い頃はそれがオレっぽくてよかったんだけど、ここまで来ると芯がなくて大嫌いだ。独り言終わり!
ちびっとノアール好きのココロが蠢いてます。すごい字ですな、蠢く。春に虫虫。そのノアールな世界にボクが求めているのは、なんざんしょうか。たぶん「失われることへの想い」ってことじゃなかろーか。
ここのところテレビや雑誌がちょっとねえ……と思うのは「お約束が多すぎる(と思ってしまう)」からだ。それは何故かと言えば「お金を取れる手法に保証されたイマ」みたいなことが嫌いだからだ。嫌いだがそこで生きている。例えばJ-WAVEだってバリバリの民放なのですから。ずるいってのねえ、我ながら(苦笑)。「お金を取れる手法に保証されたイマ」が満ちていれば満ちているほど、「失ってしまったもの」にココロが痛いのは当然だ。「ひとつ得ることは、ひとつ捨てることなんだよ」と、金曜の夜に力説をしていたいたのはe-STATIONのチーフ(最近長髪アウトドア化)だった。確かに、それがいつの時代も「イマ」の正体である。
そして、「オノレ」の「イマ」の正体である。
イマには、必ず疎外されている。物心ついた時から。そこがノアールに惹かれるツボかもしんまい。
「失われることへの想い」を感じられるのであれば、それはミステリーでもスパイものでなくてもいいのですね。ただね、それが純愛物語とかヒューマン・ドラマとか謳われるとね、その謳われている気恥ずかしさが、なんかいやなのよねえ、オイラは(笑)。わかってもらえるかしらん。ああ、自己矛盾じゃ〜。少なくとも自分から疎外されないように気をつけようぜ!
【酔ったアタマで思い出してみた「失われたオレ」への鎮魂映画(わかりにくい例多し)】
『ブロークン・フラワーズ』『チャイナタウン』『アバウト・シュミット』
『ミスティック・リバー』『黒い十人の女』『無能の人』
『死刑台のエレベーター』『失われた時を求めて』『サンセット大通り』
『情婦』『大いなる幻影』『過去を逃れて』『ブラッドワーク』
『21グラム』『L.A.コンフィデンシャル』『イギリスから来た男』
『アメリカン・ビューティー』『リプリー』『ベニスに死す』
……やめたやめた、キリがねえ(泣笑)。クリスマスだっての! しかも後半は微妙にカミングアウトっぽいじゃねえかよ(笑)。
あらためまして、メリー・クリスマス。