やっぱり穴が好き
昨日の拙、渡辺祐をご報告してみるに、朝から、bmr誌原稿(テーマはシュガーヒル・ギャング。締め切り越えてるけど本根誠さんよりは早かったって!)→週刊朝日ゲラチェック(ジャネット紹介)→恵比寿でホルモン鍋取材(J-WAVE用)→WAHAHA本舗パンフ色校→Manyo(リンク参照)鈴木雅之&リリー・フランキー対談取材手配→J-WAVE番組定例会議→福山雅治関連入稿手配→青山にて八千代銀行原宿支店主催の交流会で講演(え!?)→安倍内閣に高市早苗?→日ハム優勝にエール→青い三角定規を口ずさむ……といったことになっておりまして、他人から見ると「よく混乱しませんね」と言われるようなバタバタっぷりの一日でした。確かに幅は広い、でも浅めなので、遠浅であります。遠浅の渚を全力疾走、ただし中年なのですぐヘタる。ま、自分では大丈夫だと思っているのですが、たぶんすでにおかしくなって麻痺しているだけかしらん、うふふふふ。心あるココの読者の皆さんはゼヒ心配してください。「キミはイマ、何を見つめているの」と。
仕事ぶりにも現れている、と自分では思うのですが、ワタシはどうやら「穴」が好きなのであります。あ〜、今、ソッチ方面を想像したアナタ、間違ってますよ、ソコの話ぢゃないですよ〜。ANAでもないですよ〜。
ひとりで穴を掘っているようなやり方なんじゃないかという気がする、主に仕事、さらにはプライヴェートでも。頼まれて掘る穴もあるし自分で掘ってる穴もある。深いのも堀りかけのもある。穴掘る、誰かが来るのを待っている、で、掘ってる穴とその底にいるワタシを覗いてくれた誰かに「ああ、イイ穴ですね」と言われたい。でもね、その穴が邪魔だって人も多いわけですよ。覗いてもくれない穴を掘ってた、オレ。しかも、頼まれて掘ってた方の穴でもね、「掘ってるオレの好きな方向」にどんどん掘り進んでいたりして、狭いところに入り込んだりして、出られなくなったりして、結局、何のための穴だかわからないまま、その穴の底でひとり泣く、と。そういう時はのそのそと穴から這いだして、またひとりで埋めます(笑泣)。わかりにくい話ですみませんでした。
ワタシはどうやら「穴」が好きなのであります。あ〜、今、ソッチ方面を(以下省略)。小説で言えば、マイクル・コナリーの「ハリー・ボッシュ」シリーズが好きになったのも、主人公、ハリー・ボッシュが元ヴェトナム兵でトンネルねずみだった、という設定にシビれたのが入り口。映画に至っては「穴映画」っていうジャンルがアタマの中にあるぐらい(笑)。『大脱走』はその筆頭ですね。掘るんだ、頑張れチャールズ・ブロンソン。『第三の男』のラストもいい。下水道に影。『エイリアン』のダクト。『ミニミニ大作戦』の穴逃げ。あ、そうだ、スパイク・リー監督『インサイド・マン』もイイねえ、あれは「穴映画」に入れていい、今決めました。
その「渡辺穴映画」の最高峰をご紹介しておきます。その名も『穴』(1960)。フランス映画通、サスペンス通の方にはご説明するまでもありませんね、フランスのジャック・ベッケル監督(他に『現金に手を出すな』など)の遺作となった脱獄映画。監房からの脱獄を謀る囚人たちが看守の目を盗みながらひたすら穴を掘るだけなのに、映るのは刑務所、監房、そして脱獄用の穴だけなのに、なんたるドラマチックな展開、なんたる映像の鋭さ(モノクロです)、なんたるスルリとサスペンダー(違うだろ)、なんたる結末! ふんがあ。とまあ、鼻息が荒くなる脱獄穴掘り映画の大傑作。穴を掘る音を際だたせたり、モノクロならではの影の使い方といったサスペンス感たっぷりの演出はもちろんですが、何より映画の設計図である脚本がいいんだろうなあ。映画は脚本が大事と再確認。興味が出た方は、現時点ではちょっと入手しにくいかもしれませんが、TSUTAYAの「穴映画」の棚で探してみてください。←ねーよ、そんなの。
しかし、どういうトラウマなんでしょうか、この「穴」好きは。そう言えばジャズ喫茶も新宿「DIG」が好きだった。
【BGM】YO-KING『IT'S MY ROCK'N'ROLL』2003
「心の穴につぎはぎを」「ずっと穴を掘り続けている」と、
なんと穴がテーマの穴ソング2曲収録。倉持さんも穴好き!?
「君のあたたかさは僕を不安にさせた」って歌詞にK.O。
♪ピンポ〜ン。ここで真心ブラザーズファンに朗報!
J-WAVEにて10月からYO-KINGさんが木曜深夜に番組をお持ちになられます。
27時からって、ドがつく深夜、うんにゃ翌日早朝ですが、これは楽しみ。
しかも、我がソウルマン、松尾潔さんも登場。大貫さん&菊地さんは選曲よさそう。
【The Universe】J-WAVE 81.3FM 27:00-29:00
http://www.j-wave.co.jp/