やかん頭で談志を読んで小耳を立てる


 昨晩から今朝の通勤電車でほぼ読了できちゃいました。

世間はやかん

世間はやかん


 落語「やかん」のご隠居さんと八五郎に見立てた会話で、イマドキの世間のあれやこれやを独特解読して独特解説。説教、ダメ出し、愚痴、暴言、そしてジョークを交えて語り尽くしております。いわば、談志版人生訓。まあ、談志ファンには落語のマクラや放談の「どこかで聞いたことある」話も満載。談志初心者には「話が飛躍しすぎてわかりにくい!」と思われるであろう談志節(笑)。とまあ、そう書いてしまえば帯に短したすきに長しということになりますが、ワタシには面白かった。だいたいのところで嗜好の指向が似ておるわけで。帯にゃちと短いがタスクにゃちょうど。


 その帰りの電車の中でのこと。女子大生または専門学校生と思われる女子4人組。見た目の想像です。化粧がへたくそで着ている物がやや安いという感じから。このコたちが、多少きこしめしておるのか、とっても声高。電車内ということで「最近電車の中でみかけたヘンな人」という話でわいわいきゃあきゃあしております。床に寝ちゃった人、とかね。その会話の果てにこんな話題で盛り上がっておらっしゃったのである。

女子A「あ、そうそう、こないださあ、超笑ったんだけど」
女子全員「なになに?」
女子A「おっさんが三人座ってて、全員爆睡してんの」
女子B「クチ開けてた?」
女子A「開けてるどこじゃなくてさあ、もう超爆睡」
女子C「開けてるよねえ、クチ」
女子A「でさあ、その三人の両側がどんどん真ん中の人の肩にもたれていくわけよ」
女子D「でた、仲良しじゃん(笑)」
女子A「でね、真ん中の両肩におっさん二人がもたれちゃってて、それだけで笑えるんだけどさ」
女子B「それだけじゃない!?」
女子A「その両側がさあ、二人ともハゲなんだ」
女子全員「ぎゃはははは」
女子A「両肩にハゲ乗っけて爆睡だよ」
女子C「両肩にハゲのっけ!」
女子A「もう、超ウケた(笑)」
女子D「チョーウケルッ!」
女子B「チョーウケ!」
女子C「チョーチョーウケル!」


 こうしてお嬢さんたちは、チョーチョー言いながら鷺沼あたりでいなくなりました。おぢさんの気持ちも考慮しなさいね。ま、確かにチョーウケルけどね、両肩にハゲのっけ。ハゲの組み立て体操か(笑)。