ギョウザは熱いうちに喰え

　

　名門レーベル、モータウンで活躍したドラマー、ウリエル・ジョーンズが、心臓発作後の合併症で3月24日に死去した。享年74歳。
（bounce.comのニュースより）
　http://www.bounce.com/news/daily.php/18780

　49年も生きていれば当然っちゃあ当然ですが、ずいぶんとミュージシャンの訃報も積み上がったなあ。ジャズ界、R&B／ソウル界、編集界。たくさんおくってきたもんだ。思い思われ、おくりおくられ、フりフられ。おくりおくられて生きるのさ。

　昨日。『おくりびと』オスカー受賞記念で小山薫堂さんこと薫ちゃん先生のパーティー出席。この目で見ました、リアル・オスカー像。金色（こんじき）でした。ピッカピカ。

　今日。某餃子専門店にて水餃子を食べていたのである。カウンターに陣取って少なめゴハンをもそもそ食べているワタシのお隣に、60代と思われる、わりとお上品なご婦人がお二人連れにていらっしゃった。エリアが原宿だけに初来店のご様子。「うわあ、こんなお店あるのねえ」といった具合でメニューを見る二人。で、事件はその時起こった。

「すみませーん、みずギョーザ、くださーい」

　み、みずギョウザ？ それはスイギョーザやでえ、おばちゃーん。ここで特筆すべきは、伝票を付けていた店員さんなのである。一瞬、ぐっと手が止まった。そして、おばちゃんの顔を見る。その間、約1秒ぐらいだったであろうか。たかが1秒されど1秒。ワタシの頭の中にはその1秒間に「言うのか？ 指摘するのか？ どうするんだあああ！」という叫びが渦巻いていた。どうする、おにいちゃん！

「はーい。ニラとニンニクは入ってる方でいいですかぁ？」

　言わなかったのであります。さすがだ。なにがさすがなのかよくわからないけれど、なんだかそう思えた午後でありました。

　しかし、みずギョウザねえ。冷たい料理だと思っていなかったかどうかが心配である。

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