青天井といっても秋の空ではなく


 清志郎さん、BOOKER T. & THE MG'Sのライヴに飛び入り。うむ、確かにホッとしますな。


 ホッと出来ないのはジンバブエなのである。アフリカの南の方の内陸国だ。このジンバブエ共和国が「超インフレ」だというのはニュースなどで見聞はしていたのである。独裁国家であるということもまあ知っていた。首都は「ハラレ」だ。あまりのインフレで「1,000億ジンバブエドル札」なるものを発行したりして、それでも収集がつかなくてデノミを繰り返して、その「1,000億ジンバブエドル」を「10ジンバブエドル」にしたりして、もう滅茶苦茶なのである。ハラレだけにハラホレヒレハレなのである。

 とか言っている場合ではない。ワタシはジンバブエに何のユカリもないが、兎にも角にもその問題を調べていたわけである。先日、都内某所にたまーにオープンするバーでその話をNHK出版の人としていたからである。そのバーでも問題となったのは、「数の単位がべらぼう」ということだった。「1,000億→10」というデノミでもそうだが、動いている単位が天井知らずなのだ。

 そのべらぼうな例。ジンバブエドルのインフレ率を示す数値をWIKIから引用します。

「インフレ率(公式)2億3,100万% (2008年7月)」
「インフレ率(推定)897垓% (2008年11月14日現在)」

 ……なんだ? 「897垓%」? 思わず文字化けかと思ったのだが違った。コレは「垓(がい)」という立派な単位、命数なのね。


 Guy


 垓(がい)の次はBLACKSTREETか。これまた調べました。

「垓(がい):漢字文化圏における数の単位の一つ。現在では10の20乗を示す」

 10の20乗ですよ。100,000,000,000,000,000,000。あってる? ということはだぞ、「インフレ率(推定」)は「89,700,000,000,000,000,000,000パーセント」かなあ? わかんないや(笑)。

 おさらいしましょう。我が国における数の単位で一般的なのは「一・十・百・千・万・億・兆」まででありますが、もちろんその続きがある。

「一・十・百・千・万・億・兆・京・垓・𥝱(秭)・穣・溝・澗・正・載・極・恒河沙阿僧祇那由他・不可思議・無量大数

 いいねえ、「不可思議」。ちなみに一番デカイ「無量大数」は「一般的には10の68乗を指すが、10の88乗とする人もいる」のだそうで、もうどうでもいいような気もするのである。今回のジンバブエの超インフレにちなんで、「不可思議」と「無量大数」の間あたりに「津巴布韋」も入れてみてはどうかと思ったりしてみた。津巴布韋、漢字でジンバブエである。

 賢明な読者諸君はすでにお気づきの通り、この数の単位は基本的に仏教用語から取られている。仏様の世界である。数字と印度である。おお、さすがIT大国。

 そこでもっと凄いことにワタシは気づいてしまった。「無量大数」で終わる方ではなく、「小数」の単位。一般的には「分・厘・毛」ぐらいまででことが足りている、あの小数点以下の単位である。打率でおなじみ。

 ところがどっこい。これがああた、その先が凄いのなんのって。

「分・厘・毛・糸・忽・微・繊・沙・塵・埃・渺・漠・模糊・逡巡・須臾・瞬息・弾指・刹那・六徳・虚空・清浄・阿頼耶・阿摩羅・涅槃寂静

 塵が模糊で瞬息して刹那に虚空を見れば清浄で最後は涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)ですよ。続けて読んだらアウトドア般若心経っぽい。「アウトドア」はいらないか(笑)。


 アウトドア般若心経


 ちなみに、仏教の方では、この現在一般的な数の単位とはまた別に、非実用的なとんでもないことをおっしゃっているようである。その中では最大の単位は「不可説不可説転」だそうで、なんと「10の37,218,383,881,977,644,441,306,597,687,849,648,128乗」だそうだ。ホントどうでもいいのである。

 人類の想像力は、想像力を超えている。特にワタシの。

 ま、だからどうしたと言われればそれまでですが。命数で迷走。お腹が空きました。

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