玄人も素人も裸足で、王様は裸だ


 


 先日、「タモリ倶楽部」(12月12日O.A./上の動画とは関係ありません)の収録帰りに、安齋肇さんとみうらじゅんさんとワタシでひとつのハンバーガーを分け合ってツマミにしながらワインやマッカラン(笑)を呑む、という大人っぽい会合を開いた折のこと。「本業は大事だよねえ」という話になった。


 きっかけは、安齋さんは個展を開いて絵を売る人だけど、みうらさんは原画は売らない、そこが画家とイラストレーター(漫画家?)の一線を画すところだ、と山田五郎さんに指摘されたということだったような。ま、ぐだぐだ話した途中を端折って結論を書いておくと「長く仕事をするということは、本業を続けるということである。なぜならば人(お客さん)は本業しかちゃんと見てくれないから」ということであります。逆に言えば、本業を見ずして本人を語る無かれ、と。


 例えばみうらさんもリリー・フランキーさんも歌を歌ったりして、それはそれで玄人跣(はだし)なわけだが、本業である絵や文章が面白くなかったら、そう簡単には聴いてくれまい、と。逆にスチャダラパーは文章も写真も面白いけれど、やっぱりラップがイケてなければ、そうは読んでもらえんに違いない、と。お客さんはそこを見ているのでありますなあ。ぐびぐび(ワインを呑む音)。なんでもやるのって面白いけど、恥ずかしことでもあるよね。ぐーびぐび。といった具合でありました。


 いい話じゃあないですか。オレのラジオ業なんかどうすりゃいいの(笑)。


 とまあ、そこでワタシがついでに考えたことは、玄人跣というのは、素人なのに玄人が裸足で逃げ出すような技芸の持ち主ということでありますが、昨今は「素人が裸足で逃げ出すような玄人」もいっぱい活躍しているような気がするにゃあ、ということでありました。素人跣だなそりゃ。と、まあ結局は反省のポーズだったりして。


 お腹が空きました。



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