のど愚息はちょっと気に入っている


 のどちんこの話摂食嚥下・呼吸・発声との微妙な関係


 いや、驚いた。空前の「口蓋垂」ブームである。来たね、口蓋垂

 コトの起こりは、元ラジオの相方・みんしるさんのblogである。先週、J-WAVE BOOM TOWNのピンチヒッターをやって最終日に声が擦れちゃってお医者さんへ行ったところ「のどち**」(伏字原文ママ)が大きかった、という話なのである。たんたんの父さんのコメントにも合った通り。

 うっかり読み間違えば「ち**が大きい」という、大いに男らしいエピソードになりかねないところだが、そこはお上品なレイディなので伏字などになさって寸止めしていて好ましい。ましてや「のどち**が大きくて腫れている」といった事態になった場合、なるべくアタマの二文字を大声で発音しないとかなりレイディとしての地位は危うい。ミスター・レディーの方と混同されることになりかねないのである。

 がしかし考えてみればこの「のどち**」という通称がまかり通っていることが問題ではないか。ワタシは紙媒体と放送媒体に二股チンチンをかけている者として、両方の現場で困るではないか。書くのもハバカられるが、J-WAVEで発音するのはもっとハバカリである。なぜいままでこの「ち**」は放置プレイのままだったのか。うっかり日常生活で使ってしまうことへの問題を、今まで誰も勃起、じゃない提起しなかったのであろうか。ここはひとつ屹立してそこのところに青筋を立ててみたいと思うのである。

 いい感じの言い換え方はないものか。口蓋垂というのが正式名称なのはそのみんしるblogにも書かれている。こうがいすい? うーん、どうもピンコ立ちしない。違う、ピンとこない。

 そう思って昨晩、白金の[酉玉]という、ちょっとこの話題にふさわしいような屋号のお店(旨いよ)で焼鳥を食べながら、同席した女性陣に「女性として言いやすい言い換えはなにか?」と問うてみたのである。まあ酒席のことゆえ、そういうことになっちゃうかなあ、という懸念はあったものの、まだ20代のM嬢はこう言い放った。

「ワタシは『のど如意棒』がいいと思います!」

 M嬢には申し訳ない。申し訳ないが、それでは「ち**」の部分を言い換えただけである。それだったら「のどディック」とか「のどコック」でもいいようなことになってしまって、やっぱり妄想がアソコに軟着陸してしまうんじゃないのか。「のどにあるち**」というステイタスはちいとも変わっていないのではないのか。あ、「のど愚息」っていうのはどうだ。だからダメだって。「のどムスコ」は?

 もう一名の女性からは「“のどぼとけ”がなんだかありがたいものっていう言葉だから、そういうのがよろしいのではないかしらん」との提案もあったのだが、そう言われた瞬間に「のど珍宝」という言葉だけ思いついて、あとは大して妙案もなく別の話題へと移ってしまった。そういう呼び方も現にあるらしいが、「のど珍宝」では、やはりJ-WAVEで発音できないのである。なにしろ酔っているので生姜ない。ジンジャーじゃないぐらいに。

 結局のところ、焼鳥と焼酎と梅酒は進んだが、最終案には至らないままである。

 そんな一夜が明けてみたらである。昨夜同席していた女性から「R25を見ましたか!?」という連絡があった。なんだなんだとコンビニで手にとってみたら、なんと表紙に堂々と「のどちんこ」の文字が躍っているではないか。いやまあ、躍っているというほどのことでもないが、とにかく書いてある。記事に進んでみると「扁桃腺と混同しちゃうけど……“のどちんこ”の役割って?」とここにも伏字にならず堂々たるのどちんこがそそり立っているではないか。
 なんだ、書いてもいいのか。

 いずれにしても、これは偶然ではない。「R25」は間違いなく数週間前にこの企画を決めたはずである。のどち**のシンクロニシティである。ブーム到来である。

 末筆にはなったが、その一翼を担った「R25」に、これだけは言っておこうではないか。扁桃腺とは混同しないと思うのですが。



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