髭と携帯電話とカミソリ幅の話

代替文


 髭を生やしているのである。もうそのことを忘れるぐらいに長いこと。えっと、約30年。
 現在の状態としては、いわゆる口髭(鼻の下)、顎髭(顎から耳へ、長さは短め)というのがデフォルト。長くなれば小さなハサミ(女性の眉用?)で切る。ま、それだけのお手入れである。お手入れという言葉に申しわけないぐらいである。
 しかし、毎日髭は剃る。今ご報告したポジション以外の髭を剃るのである。頬あたりも生えるが、何より口髭と顎髭を結ぶ唇の両脇の縦のライン、ここを剃らないといかん。剃らないと口の円周を髭が囲むことになって、つまりは泥棒メイクみたいだからである。ある時期、ここも「お手入れ」して一本の線にしてみたらスパイク・リー(またはキース・スウェット)みたいになったこともあるのだけれど、スパイク・リーやキース・スウェットがあんまり知られていない世間様からはやっぱり泥棒に見えていた模様である。
 カミソリはいわゆる安全カミソリというやつだ。電気はだめ。細かいところがうまくできない。
 問題はこの安全カミソリなるものだ。
 ワタシは髭剃り負けがひどい。深刻な髭剃り負け。相撲で言えば3勝12敗ぐらいの感じで負けている。とてもじゃないが入幕は難しい。特に冬場はけっこうな流血の惨事となることも多いので、白いタオルはなんだか恐ろしいことになったりするのである。命に別状のある負傷ではないとはいえ、そのタオルの流血だけを見た人は、なにか命に別状があったのではないかと心配されそうなぐらいである。いったいどこが安全なのか。
 だから、ホテルなどでは気を遣う。清掃に来た係の人を驚かさないように「このタオルを広げてはいけません」とメモを残そうかと思うぐらいだ。まあ、そのメモそのものの方がよっぽど怖いかもしれないわけだが。
 現在3枚刃である。そろそろ4枚刃かなあ、とも思う。で、ドンキホーテあたりの髭剃り売り場に佇んではじっと見ているのである。じっと見ても切れ味がわかるわけではないのだが、なんだかあっちを手に取りこっちを手に取り悩みつつ、デザインださいなあなどとぼやきつつ、だいたいそのまま帰ってくる。B型はそういうところが凝り性で、その上でテキトーである。ややこしい性格だけど、自分では慣れっこである。
 試してから買えないものの代表なのですよ、このカミソリなるものは。そういう意味では、ワタシは携帯電話にも腹が立つ。店頭にあるサンプルマシーンは操作してみることができない。あれじゃあ見た目のことしかわからないのである。実際に購入して使ってみてから、ボタン操作の反応が遅いとか、表示フォントがださいとか、辞書変換機能がバカだったりすることがわかる仕組みになっている。カミソリは大人なので買い換えちゃったりするわけだが、携帯はそうもいかない。詐欺とまでは言わないが実機をちゃんといじらせて欲しいのである。お店の前で「ただいまキャンペーン中でええす」とかおっしゃってるミニスカートのお嬢さんに「うひひひ、おぢさんにさあ、ちゃんといぢらせてよ、ねえねえ」とか言うと、即刻通報されそうなので自粛しているだけである。だいたい「うひひひ」は余計である。
 さて、先日、そうやってカミソリをじっと眺めていながらふと思ったのだ。なぜカミソリの幅はほぼ一定なのであろうか。冒頭に記したように、ワタシは言ってみれば「部分剃り」のためにだけ買っているのである。もう少し幅が狭い方が使いやすくはないだろうか。そうだそうだ、なんでもっと「幅の狭い」カミソリがないのだ。具体的には25ミリ幅ぐらいでいいような気がする。幅の狭いカミソリを希望するのである。
(2008年01月14日/成人の日)


 とまあ、そんなこと書いてみたら長くなったじゃないですか(笑)。
 今朝9時台になぜか弊blogのアクセス数が、異常な急伸具合だったんですけど、どこかにリンクされたりしたのでしょうか。
 もしかすると、これもPerfume効果なのでしょうか。誰か教えて〜〜。




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