ドナルド・ダック・ダン氏逝く

代替文
 なんと[ブルーノート東京]でのライヴ最終日を終えて翌日。いち個人としては遠く異国の地で命を果てることになったわけだが、いちバンドマンとしては本望であったであろうかと思いを馳せる。このツアーが体に負担を与えたのでは、という推察はあるものの、それが東京であろうとアメリカ国内であろうとツアーは続いているのだから。

 ワタシがドナルド・ダック・ダン(Donald "Duck" Dunn)さんをちゃんと認識したのは、映画『ブルースブラザーズ』を観た時だから、おそらく1981年。60年代には子供過ぎたワタシの世代にとっては、ある意味でここからが「STAX時代」の始まりだったと言ってもいい。オーティスでMG'Sで、そして忌野清志郎

 それから数えても31年。フルでは52年。短いようで長い年月、そうか、ワタシは同時代を生きたのか、と考える。訃報というのは、どれだけその人と同じ時代を過ごしたかを知らさられることでもあるね。