丸屋来たりてエディトリアル

代替文


 さあ、まもなく10日。いよいよ雑誌「bmr」の発売日であります。え? なにが「さあ」で「いよいよ」なのかと。まあ、そうですよね、一般的には。


 がしかし、以前もお伝えした通り、雑誌「bmr」さんは丸屋九兵衛新編集長によって新装、なんだかトンデモナイ雑誌に変貌したのであります。そこんとこに注目。


 新装してからの特集が凄い。「孤高のゲイ♥ソウル」(2月号)、「アジア系アメリカ人/韓流R&B&ヒップホップ/TAIWANESE NEW YEAR」(3月号)。そして、今月号は「もう一つのヒップホップ現場・刑務所ライフUSA」ですよアアタ。ちなみに巻頭特集は「SNOOP DOGGの現在」。


 ね。気づきましたね。そうなんです山本さん。ゲイ、アジア系、そして(黒人)受刑者。これは「ブラック・ミュージックという土俵からマイノリティーを見る」という編集の視座なのであります。しかも、「日本」という位置から。


 本来的にも現実的にも「マイノリティー」によって生み出された世界的な「作品」。それを味わう側の「立ち位置」に刺激を与える「誌面作り」。人と、モノと現象と、解釈。


 雑誌に個性がなくなっていくこの時代においても、ひとりの編集長(または編集者)の視点によって、そこにメッセージが生まれてくる。それを証明。正しいとか間違ってるとか好きとか嫌いとかの判断は読者それぞれが下すことですが、刮目には値する。ま、あえて指摘すれば、読みづらいレイアウトにはダメ出ししたいですけど(笑)。


 モノ作りの根幹の話なわけです。どこから来て、どこに行こうとして、いま何を作るのか、という。


 もし、この「bmr」を愛読していながらですね、これからも顔を黒く塗ったりし続けることができるとは思えないんだけどなあ………………ん?