今日のは長くてどうもすいません


 かねてより予約注文していたジョン・レジェンドザ・ルーツ『WAKE UP!』が手元にあります。聴いてます。吉岡正晴さんも「彼の最高傑作」と言い切ってらっしゃいますが、これは本当に凄いことになっている。マーヴィン・ゲイ、ダニー・ハザウェイほか、70年代のメッセージ・ソウルを全編カヴァー。ザ・ルーツが生み出す「伝統を現代に」移植したその音の厚み、深み、ジョン・レジェンドのヴォーカルの熱、テクニック、どこをとってもこりゃ名盤。


「ワタシはいま、名盤が誕生した瞬間に立ち会っている(かもしんまい)」と思える盤なのです。

ウェイク・アップ!

ウェイク・アップ!

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 M1「HARD TIMES」からM2「COMPARED TO WHAT」で「お」、そしてM3「WAKE UP EVERYBODY」で「おお」、間髪入れない(曲間絶妙!)M4「OUR GENERATION」で「おおお」と思わず立ち上がる!……(途中省略)……M10「I CAN'T WRITE LEFT HANDED」の12分にも及ぶ熱演に「おおおおおおおおおおおお」……(以下省略)。


 M4あたりで思わずイスを蹴って立ち上がったついでに、Twiterにも書き込んで、返信いただいた見ず知らずの人に「買ってください!」とか書いちゃって、ホント失礼しました(汗)。

【参考資料です】


 思わずそう書いてしまうのにはワケがある。例えば、ワタシは、マーヴィン・ゲイの『WHAT'S GOING ON』をリアルタイムでは買っていないのであります。だって1971年ですよ。なんたって中学1年。たまにラジオで曲を聴くぐらいで、兄も姉もいないワタシには、まだマーヴィンは遠かった。つまり、マーヴィン・ゲイがあの素晴らしいアルバムを誕生させた瞬間に立ち会うことがなかったのである。生きていたにもかかわらず。もちろんその後、そのアルバムに辿り着いて、何回も聴いた。いやもうそれは聴きましたとも。ワタシにはビートルズストーンズも同じことで、全盛期のモータウンもスタックスも、もっと言えばマイルスもコルトレーンキャノンボールも、すべてそうやって「追いついてきた」わけで。いやあ、それはそれで楽しかった、でも疲れた。あと、部屋が片付かない(笑)。


 あるアルバム(作品)が世の中にリリースされた、その瞬間の悦びや憧れや驚愕や畏れ、そして「意味」を共有できること、それが「同時代」ということではないかいな。もちろんいい作品は、いつ聴いても、いつ見ても、いつ観ても、いい。そういう意味では再生装置の発達した時代に生まれたという「同時代」も享受しておりますな。このblogでもしょっちゅうYouTube見てるのバレバレだし。そうやって「道具を使って追いつく」のは悪いことではありまへん。


 でも、それとこれとは話が違うのであります。ある作品が生まれてきた「リアルな意味」は、その時代の人にしかわからないのじゃなかろうか、と。論理的にも感覚的にも。もちろん後になって検証されてこそわかることもある、ということがあるのもわかる。ウッドストックにいた多くの人は映画で初めて全体を把握したに違いないといった意味で。いろんな戦争がどうして始まって、どうやって終わったかを「兵隊」は知らなかったかもしれないという意味で。それは「研究」の領域であって「実体験」の領域ではない、ということですね。


 かろうじてこの時代に「兵隊」として生きている小さなワタシは、その作品を手に入れることで、かろうじて時代の共犯者になる。いや、なりたいと思ってる、かな。「手に入れる」というのは、ワタシの場合は、音楽ならばCDなりレコードなり、フィジカルにカタチあるものを買うこと。ライヴに行くこと。アートならばなるべく原寸に近いサイズの複製を買うこと。


 そうです、それが記憶というものだから。「2010年9月にジョン・レジェンドが出したあのアルバムを買った」ということでしか、同時代であるという記憶は残らない。「2010年9月にジョン・レジェンドが出したあのアルバムをネットで聴いた」では、その感動を覚えてらんないんですよ、ボク。いかんせんOSが古いから(笑)。音楽業界がもうダウンロードでしか売りません、ということになったらしょうがないからそうするけど、カタチがある内はね、たぶん買います。いかんせん莫迦だから。ぴーひょろろろろ。


 うーん、なんだかちょっとわかんなくなってきたのと、お腹が空いてきたので、この辺にしとこ。

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http://tower.jp/article/news/70058

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RAY CHARLES 『Hallelujah I Love Her So!』
RAY CHARLES 『What'd I Say』
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・SAM & DAVE 『Soul Man』
SOLOMON BURKE 『Rock 'n'Soul』
・THE SPINNERS 『Could It Be I'm Falling In Love』
WILSON PICKETT 『The Exciting Wilson Pickett
WILSON PICKETT 『The Wicked Pickett』