活字にまみれてマンデー


 朝からPCに向かいすぎで眼がちかちか高見知佳。好きでした。いや今でも好きです。「写楽」。昭和ネタもここまで来るともう誰にも「追跡」できんだろ。と、さらに高見知佳ネタをかぶせてみる。


 ここのところ、弊社・辛島ちゃんが編集したスチャダラパーの『余談』。そして、菅付雅信さんが編集長している『LIBERTINES』創刊号。さらには、辛島の師匠である川勝さんが大活躍、川勝正幸号と呼んでも差し支えない『BRUTUS』の30周年特集「ポップ・カルチャーの教科書」と立て続けに、眼がちかちかする雑誌が続いた。


 もうね、3誌共に、やたら字が多い。偶然の必然のようでそうでもないか。


 『余談』は、最初から活字誌風狙い。予算のなさを、あえてモノクロで活字誌風にするという頓知で乗り切ったところ、写真満載のカラーなものよりいい具合に風合いが出ちゃった。『LIBERTINES』は、この時代に継続可能な雑誌作りを考えた結果ではないかと思われるのであります。ヴィジュアルと活字のバランスが計画されている。巻頭のTwitter本社訪問は、もう少しヴィジュアル大きくてもいいような気もしますが。そして、『BRUTUS』。これがまあ、途中で笑っちゃうぐらい文字入ってますなあ。しかも、ちっちゃいんだ、これが。下段の注釈なんて、これ何ポイントすか? ちゃいちいポイント。この老眼キラーめ。


 BRUTUS (ブルータス) 2010年 6/1号 [雑誌] リバティーンズ マガジン No.1


 面白いのは、その活字の組み方。つまりはレイアウト。『余談』は古くさい。それが狙いだから。ちゃんと本文中心の段組がなされていて読みやすい。『LIBERTINES』は、そういった古典的なページとやや「ヴィジュアル化」した組みが交錯してる。で、『BRUTUS』はと言えば、これが一番「イマ化」しておりまして、本文と注釈の組みにそんなに差がないし、本文の中の言葉に色ベタ引いちゃうし、その言葉から引き出し線で注釈に引っ張っていくし。構造がもう違っているな、こりゃ。


 と思って、もう一度見直してみると、『BRUTUS』のレイアウトって「WEBサイト」なんですね。本文の中の言葉に色ベタ引いちゃうのは「リンク」だし。ほとんど小見出しのない本文もWEBによくある。ページ上にヘッダー、中に本文、下段に注釈という三分割構造も。ワタシには、小口側にスクロールバーが見えます。


 うまく言えないけれど、『LIBERTINES』は、まだ雑誌を(縦組みの場合)右上から左下に向かって読ませようとしているけれど、今回の『BRUTUS』は、もうそういう考えじゃない気がしてきた。


 いろいろ書いたけど、全く論理的じゃないですよ。感覚感覚。


 ちなみに『BRUTUS』の表紙に使われてる表のようなものを「台割」と言います。印刷機の台ごとに、どのページに何が入るかを書いた、ま、編集者の地図ね。

つぶやき通信】オリジナル・ラヴ田島貴男氏に駄洒落ツイートしたら、オリラヴ・ファンの間でたくさんRTされちゃって、なんだか申しわけない気分……。