←お、このカテゴリー久しぶりい


 休日も終わらんとする午後5時。今週はハイチ地震に小沢さんモンダイに、そしてテディ・ペンダーグラスさん訃報。いろいろありましたが、いちおうソウル部として改めて追悼の意を表するために、ワタクシが昨年の今頃に書いた「BMR」誌のテディペン原稿の一部を掲載することにしたりして。マイケルの時に劣らない駄文。我ながら。

渡辺祐駄文蔵出し「ねずみ穴はやったんべえな」】


 エッセンシャル・テディ・ペンダーグラス 人生は歌(紙ジャケット仕様) Teddy テディ・ペンダーグラス(紙ジャケット仕様) ベスト・オブ・ハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツ 


 日頃、デスクにかじりついて原稿だの編集だの番組の構成だのをやっている「デスクかじり虫」であるワタシは、適当に音楽を流してその業務を遂行していることが多いのであります。この場合、「適当に」が肝心カナメの要潤要潤って変読すると「要するにじゅるじゅる」だね。変読いらない! その前に要潤って書かなくていい。

 適当に。それがなんでキモかと言えば、お仕事に関係ない、BGM的なCDをセレクトしないと気が散るから。でも、聴きたかない音楽をかけてもテンション下がる。かといってセレクトに時間をかけている場合じゃない。締め切りはもう過ぎている(現在)。そこが「適当」であるかどうかの分かれ道なのでありますな。

 そんな日々を過ごしておりますと、「適当CD」にヘヴィーローテーションが生まれます。なにせ時間もないところでお好みなヤツを選ぶわけだから。決まってくるわけですよ、何枚か。

 でね、その一枚にテディ・ペンダーグラスさんのベスト盤『The Essential Teddy Pendergrass』がランクインしているのですよ、ここ半年ぐらい。ポンポコドンチャカしたナンバー「I Don't Love You Enymore」で始まって「I Want My Baby Back」で終わる2枚組。これがなんともワタシの業務にフィットする。
 いやそりゃもちろん、かのセクシーな、というかエロいナンバー「Close The Door」も「Turn Off The Light」も入ってますよ。もうそれはそれはトロトロよ。やだもう、テディベアったら(2丁目のクマセン系)。要するにじゅるじゅる。略して要潤

 テディのサウンドを思い起こせる読者の中には、そんなの聴いて仕事になるのか、原稿ほっぽらかして飲みにいきたくなったり、セッ●ス(自主規制)したくなったりしないのか……といったまっとうな疑問をお持ちの方もいらっしゃることでしょう。特にBMR編集部におかれましては「ていうか、原稿ほっぽらかして飲みに行ってるだろっ!」と核心を確信していおらっしゃることとご拝察申し上げます。合掌。

 考えてみたんですが、30有余年にわたる積年のソウル生活を続けてきた結果、どうやらワタシの脳内の「平常」は、「テディペンぐらいのところ」に保たれているのではないかと思われる。テディ・ペンダーグラスがフツー。テディペンが平常心。ニュートラルギアでペンダーグラス。これはどうも一般的には、ちとおかしいらしいのであります。たまにラジオの仕事で午前中なのにテディペンやアイズレー・ブラザーズを選曲したりして、ADさんに「朝からエロいですねえ」なんて言われて気づくのである。あ、そうだったそうだった、忘れてた。

 ソウルボケです。将来は、息子のお嫁さんに向かって「おいおい、ワタシャまだ朝のテディペンを聴かせてもらってないですぞ」って言ったりして、「あらやだ、お義父さん、朝から“Turn Off The Light”を5回も聴いたじゃないですか」なんて冷たく言い放たれてココロの中で「(このエロじじい!)」って思われてたりするに違いない。そんな老人にワタシはなりたい。

(初出:2009年BLACK MUSIC REVIEW たぶん4月号……じゃなかった5月号:笑)


追悼としてあからさまに不適当な原稿でした。心からお悔やみ申し上げます。

つぶやき通信】なぜか中国の方にフォローされました。どこから? どうやって? ワタシのつぶやき日本語だしね。