酔眠途中駅を覚えず●

代替文


 そういえばリオ・デ・ジャネイロに決まったわけです2016年五輪。一月の川。シカゴに来まったら憂歌団の「シカゴバウンド」をオンエアでかけようと思っていたので、ちょっと残念である。計算してみたら、ワタシは2016年のオリンピックで15回目の夏の大会を迎えるのである。

 GOLDEN☆BEST Complete Best 1974-1997

「こうなると 生で観ずに終わるか 夏の五輪 いや待て 観てたんだったわ 東京五輪
(「渡辺祐中年純情歌集」より)


 酔った挙げ句に「八丁畷(はっちょうなわて)」まで行く人もいれば「和光市」まで行く人もいるというのは、現代交通網整備のちょっとしたいたずらである。「和光市」というのは、市としての和光市でもあるけれど、そのまんま駅名でもあった。和光市駅。駅名が市を代表してしまっているのだから、かなり主張が強いと言わざるを得ない。

 その日、なぜ渋谷からいつもの田園都市線ではなく副都心線に乗ったのか、ちっとも覚えていないわけだが、おそらく新宿をパトロールしてから帰路につくつもりだったのであろう。ところが副都心線は空いている。座れちゃったもんで新宿3丁目の直前で落ちた。酔眠途中駅を覚えず。懐かしの早稲田も池袋もぶっ飛ばして、気がつけばそこは終着駅。落ち葉の舞い散る停車場は哀しいおっさんの吹きだまり。えっと、ここはどこ、ワタシはだれ。復路の電車はとうに終了。ふんがふがふが。こういう時はナヴィタイムだナヴィタイム。家までのタクシー代が……2万3千円! しょうがないのでラーメンを食うことにしたのだが(脈絡不明)、捜してみたけど駅前にラーメン店がないぞ和光市。しょうがないので[松屋]で豚丼(小)と豚汁のお夜食。どこまで豚好きか。

 お夜食から始発までをどのように過ごしたかを詳らかにするのは、中年編集者としてはちいともかまわないんだけど、アーバンなラジオ局のナヴィゲーターとしては、ややはばかれる内容を含んでいるので省くことにする。ただ、カラダの節々が痛いとだけ書いておこう。

 始発にて渋谷へ。和光市リバウンド。言ってみれば約6時間ほどのタイムスリップ。その日の約24時間ちょっとで移動した地点は、渋谷・赤坂・六本木・渋谷・原宿・恵比寿・また渋谷・和光市・渋谷・中央林間。人生は旅である。弾丸和光市ツアー。坂の途中で立ち止まる暇もなかった。

 ところで、和光市駅の隣の駅は「地下鉄成増」である。


 


「ちかてつ、なりまーす」。なんだかイマドキのショップ店員さんのボキャブラリィのようである。



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