おあとがよろしいようで


 ええ、どうも。今現在スペースシャワーTVOxala! Tuesday」控え室。本番中なり。DEPAPEPE・三浦くんの「ギターをアンプにつながせて!」というギターバカっぷりが炸裂のコーナーにマーティ・フリードマンさんがゲスト登場中。メガデス。ワタシ、構成作家のようなものをやってます。のようなものですいません。


『のようなもの』と言えば落語でげすな。面白かったね、あの映画。ここのところ落語の本を2冊購入。
 まずは、矢野誠一さん+草柳俊一さん「落語CD&DVD名盤案内 (だいわ文庫)」(だいわ文庫)。これが何がすごいってその紹介演目数ですよ。なんと200演目。それぞれの名演のCD&DVDが合計670枚載ってるってんだ。ろっぴゃくななじゅうまい。1年365日。1日1枚で約2年。そう簡単にゃ、聴ききれん。樹木希林。東京タワー。さすが、がーさす、ヴェテラン通人のお二人。人間アーカイブ
 ま、それだけにそれぞれの演目の紹介は実にド真面目でありまして読み物というよりあくまでガイドブック。っていうか「あのネタの下げってなんだっけ?」というような時の事典として使えるという感じ。
京須偕充さん「古典落語CDの名盤 (光文社新書)」(光文社新書)は以前購入済みですが、こちらもまたガイドに徹しすぎているきらいがありまして、落語好きとしては「ガイドでももっと楽しませてよう」と思ったりする、そんな了簡じゃダメかしら。いいとも〜。

落語CD&DVD名盤案内 (だいわ文庫) 今夜も落語で眠りたい (文春新書) 古典落語CDの名盤 (光文社新書)


 その点、読み物として面白く、落語バカっぷり実に楽しく、しかも名演CDガイド付きで腹にたまらないってえのが、中野翠さん「今夜も落語で眠りたい (文春新書)」(文春新書)。←「腹にたまらない」の部分は落語ファンだけ読んでください(笑)。これは素晴らしい。帯にいわく「ふところ深〜い落語世界への、敷居の低〜い入り口はこちら!」。これがすべてです。落語への前のめり感からある種の日本人論になっているあたりエッセイ集としてオススメ。だいたいタイトルがいいやね。みうらじゅんさんも寝る前に米朝だか松鶴だか枝雀だかを聴くって言ってました。さすが関西人。ワタシの場合はクルマのなかでよく聴いてますんで、さしずめ「今日も落語で走りたい」。


 この3冊。それぞれどの演目でどのCDをクロスチェックするのも楽しいでげすよ。マニアックですけんども。そういう聴き方やら向き合い方がやっぱりJAZZに似てるぞ、落語。古典(スタンダード)が演者(ミュージシャン)によって自在に変化する、というスタイルはもちりんですが。


 それにしてもさ、ホント「録音技術」が発明されててよかったよ(笑)。いやマジで思います。特に昭和の名人の音源はラジオ番組での収録モノが欠かせない。やっぱりここでもラジオ好き。


 あと蕎麦の本も買ったなあ。今手元にないんですけど、見田盛夫さんの「東京 五つ星の蕎麦」(東京書籍)。カラー写真でわかりやすいお蕎麦屋さん名店ガイドですよ。杉浦日向子さんとソ連ソバ好き連)の「ソバ屋で憩う―悦楽の名店ガイド101 (新潮文庫)」(新潮文庫)と共に蕎麦屋めぐりのバイブルなり。落語の本と蕎麦の本。いいんですか、お洒落でアーバンなアダルトが、そんなことで(笑)。


 先日は、白金台[利庵]にて大せいろ。旨かった。キリっとした蕎麦断面と、つゆがややからいところが好みであります。また行きたいねえ。

東京 五つ星の蕎麦 ソバ屋で憩う―悦楽の名店ガイド101 (新潮文庫)