サンデー快晴駄文干し


 うひょお、暖かいですなあ。日曜の昼下が。いい天気。なにか干したい。
 そんな土日にも弊blogにぶらり立ち寄っていただける方もいるようですので、駄文の蔵出しなんぞさせていただきましょう。下にコピペするのは2004年9月にJ-WAVE e-STATION(当時はe-STATION BB?)のWEBに書いた駄文。なんと3年前にして「メガネ」に関する考察(!?)を巡らしているライアン。それはメグ・ライアン。そうです、今月21日には、ついに『めがね番長』がDVDとして発売されますので、その記念です。構成&ナレーション参加のワタシ、そしてみうらじゅん番長&いとうせいこう番長がいかに以前から「メガネ案件」を温めていたか噛みしめてくだされ。しかも細かいところで「うわ、これ古い!」ってもう思っちゃう記述多数。たった2年半前なんだけどねえ。

みうらじゅん・いとうせいこう「めがね番長~めがね上等!編~」 [DVD] みうらじゅん・いとうせいこう「めがね番長~裸眼厳禁!編~」 [DVD]
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渡辺祐駄文蔵出し「ねずみ穴はやったんべえな」】


「メガネ・ブーム!?」


 賢明なるJ-WAVEリスナー諸君はすでにお気づきの通り、2004年9月、空前の「メガネ・ブーム」が訪れております。え?そんなの知らない?いかんですなあ。メガネ・ブームの到来なんですよ、今。


 いいですか、まず筆頭は古田敦也選手&選手会会長じゃないですか。ここのところ、新聞、雑誌、そしてテレビと古田さんの写真&映像だらけ。もちろんメガネ着用です。考えても見てください、かつてスポーツ新聞の一面に「メガネ着用」の人がこんなに登場したことはありません(断言)。元来スポーツ選手はあんまりメガネ着用してませんから。ところがこの数ヵ月の一面ときたら「ナベツネ前オーナー」「古田選手」そして「北島康介選手」(ゴーグルだけど)と、まさに「メガネ祭り」と呼びたい活況。確かにプロ野球界の混乱は早く収拾することを望みますが、我々のような「メガネ業界」ならぬ「メガネ着用業界」サイドから見ると、棚からボタモチ、ヒョウタンから駒、合併からメガネ、と言えなくなくもなくもない。


 そして、もちりん「ヨン様」。メガネです。堂々たるメガネっぷりです。「メガネ・スマイル」と言ってもいでしょう。メガネでもモテるということを実証したという意味でヒジョーに貢献度は高い。


 こうした古田効果による「スポーツ新聞のメガネ化」、ヨン様効果による「モテメガネ」以外にも、数々のメガネ現象が確認されております。スガシカオさんやトミー・フェブラリーのメガネへの素早い対応は有名ですが、さらにくるりアジカン……と、音楽界でも急速にメガネ化は進行しております。お笑い界ではおぎやはぎ。面白いよねえ、おぎやはぎ。こないだ生でネタ見たら死ぬかと思った、面白くて。なにしろコンビで「Wメガネ」は画期的なスタイル。続いてアメリカのお笑い界からマイケル・ムーア監督。お金が儲かったからって手術しちゃって視力回復……と、もし彼がメガネをはずそうなもんならヴァリュー半減です。メガネだからいいんですよ、マイケル・ムーアさんは。そして、最近の極めつけはチェッカーズの皆さん。あの送る会でのシビアな記者会見の映像を拝見しておりましたところ、発起人チームの4人は全員メガネ(サングラス含む)じゃあないですか。武内享リーダーも普段は髪の毛の上に上がってる、まるでカチューシャ代わりのサングラスをキチンと着用。キテるね、確実に。さすがチェッカーズだ。ブームに敏感だ。


 かつての芸能界、音楽界で「メガネ顔」はタブーとさえされておりました。すんごく目が悪い女の子も、アイドル・デビューするとなったらメガネ撤去は当たり前。J-WAVEナヴィでも普段はメガネなのに写真では着用せず、という方もいらっしゃいます(小林紀美はその王道に逆行)。メガネ・キャラが許されたのは、お笑い関係。しかもコンビやグループの中の誰か、つまり「相対的キャラ立ちの小道具」という性格の使用がメインでありました(例:Wけんじ、仲本工事さん、MC小宮さん、キャイ〜ン上野さん、など)。そういう意味ではジャニーズ初のメガネ・キャラである城島リーダーは革命児と言っても華厳の滝ではありません。もとい、過言ではありません。


 ロック界でもメガネ・キャラはかなり少ない。バディー・ホリー、ジョン・レノンエルトン・ジョンコステロ……と少数派です。ジョンだってデビュー当時はメガネじゃないしね。ソウル界の代表はカーティス・メイフィールド。ただし、ソウル界の場合は、お笑い界と同様に「相対的キャラ立ちの小道具」としてグループにひとりメガネ・キャラを置く、という手法が取られることがあります(例:テンプテーションズ、フォートップス、ミラクルズなど)。ちなみに、この手法はコーラス・グループの伝統として、ダークダックス、デュークエイセスにも受け継がれておりました。


 かくして、かつての少数派から「メガネが前に出る時代」が到来、まさに「メガネの世紀」となった21世紀。我々「メガネ着用業界」サイドとしては、このブームが収束する前にさらなる強力なキャラクター、言ってみれば「カリスマ・メガネ」の出現を望みたいところだ。まずキティちゃんのメガネ化は最重要課題。さらに小泉首相のメガネ化、岡田民主党代表のメガネ化、イチロー選手のメガネ化、島田伸助さんのメガネ化、矢沢永吉さんのメガネ化、妻夫木くんのメガネ化、またメガネの宝塚とか、メガネのセリエA、メガネ・ウォーター・ボーイズ、お台場メガネ王など、多方面における関係各位の発憤を期待したいところであります。


(初出:2004年9月@J-WAVE e-STATION TASKBAR)